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エクセルで見やすい表の作り方| 上級者が実践するデータ構造とデザインの鉄則

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「見づらく、使いにくいエクセルの表をどうにかしたい」
「見やすい表を、もっと効率よく作る方法を知りたい」

このような悩みを感じたことはありませんか?

単に見映えが整っているだけの表は、長期的には実務の「負債」になります。Excel(エクセル)の表づくりでは、「視認性(人が見やすい)「再利用性(Excelが見やすい/扱いやすい)の両立が重要です。

この記事はこんな人向け:

目次

結論|見やすいエクセル表を作る2つのフェーズ

見やすいExcel表を作るには、データ構造を整えるフェーズと「デザインを整えるフェーズの2段階に分けて考えるのが良いです。

吉峰
吉峰

デザイン/UI(ユーザーインターフェース)設定は、使い勝手を高める見た目の調整のことです。

比較|見やすい表と使いにくい表の違い(Before / After)

見やすいExcel表の例を示します。「見た目だけを整えた表」と「構造から設計した表」では、実務における使いやすさが大きく異なります。

  • NG例:セル結合・スペース調整・過剰な色を使った表
    → データを再利用しづらく、関数やPower Queryとの連携が困難
  • OK例:テーブル機能+最小限の装飾で整えた表
    → データを再利用しやすく、長期的な資産として使い続けられる
NG例とOK例

「見た目だけの装飾」がかえって仕事の効率を下げてしまう理由は、人には見やすくても、Excelには扱いづらい表になってしまうからです。表のデータを再利用したいときに、手間のかかる加工が必要になったり、表の中のデータを修正・編集したいときに、装飾を再設定する必要があるのは生産性を低下させます。データとして活用できなければ、修正のたびに手間が増え、表は負債になっていきます。

定義|見やすいエクセル表とは?

見やすいExcel表とは、「人が情報を探すコスト」と「Excelがデータを扱うコスト」の両方を最小化した表のことです。つまり、2つの「低コスト」を両立させることが「見やすさ」の正体といえます。

  • 視認性(「人が見やすい」
    人間が情報を「探す」コストを最小化すること(デザイン/UI設定の役割)
    具体的な方法フェーズII
  • 再利用性(「Excelが見やすい/扱いやすい」
    ツールがデータを「扱う」コストを最小化すること(データ構造の役割)
    具体的な方法フェーズI
吉峰
吉峰

優先順位は「再利用性(データ構造設計)> 視認性(デザイン/UI設定)です。

  • 初心者の表:見た目重視・手動装飾が多く、構造が崩れやすい
  • 上級者の表:構造重視・ルールによる自動デザインで、長期運用に強い

「テーブル」と「表」の呼称

本記事では、2次元マトリックスにデータをまとめたものを「表」
Excelの「テーブル機能」を使った表を「テーブル」と呼称します。
この、表にテーブル機能を適用することを「テーブル化」と呼ぶことにします。

全体像|見やすいエクセル表の作り方の2フェーズ

見やすいExcel表の作り方は、「データ構造を整えるフェーズI」と「見た目を整えるフェーズII」の2フェーズです。

  • フェーズI. データ構造設計Excelが見やすい/扱いやすい表づくりで 再利用性の向上

    データを構造化レイアウトに沿って入力し、テーブル化することで、再利用しやすい表を作ります。

    1. データを入力:1セル1データ、1行1レコードの徹底
    2. テーブル化:構造化データとしての定義
  • フェーズII デザイン/UI設定人が見やすい表づくりで 視認性の向上

    テーブルスタイルと列幅の調整により、表全体の大まかな外観を整えます。

吉峰
吉峰

「ある程度見やすければOK」な場合は、フェーズII Aまで + 見出しに色付け(B-1)だけでも十分です。設定もすぐに終わります。

フェーズII B-2までで作成した表

上記はテーブル化を前提とした手順です。テーブルのメリットは後述します。

フェーズI データ構造設計|エクセルが見やすい/扱いやすい表づくり → 再利用性

フェーズIでは、再利用できる表を作るための「設計」について解説します。取り扱うトピックは次の4つです。

 

構造化レイアウトの原則

構造化レイアウトの原則とは、「1セル1データ・1行1レコード」を徹底した表の形式のことです。この原則を守ることで、関数・Power Query・ピボットテーブルとスムーズに連携できます。

構造化レイアウト
吉峰
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は「レコード」は「項目」としてデータを整理します。

構造化レイアウトに則った、理想的な表の形式は以下の通りです。

  • 1セルには1つのデータのみ記入
    • セル結合を使用しない。
    • ❌ 1つのセルに複数の情報を入れない(例:りんご 100円など)
    • スペース改行で見た目を整えない(文字の配置設定で代替可能)
  • 1行1データ(1レコード)で構成
    • ❌ 1件のデータを複数行にわたって記入しない。
  • 最終行に集計行を配置
    • 必要に応じて、データの最後に集計行を設けます。

Power Query などのツールと連携する場合、
テーブルのレイアウト設計の正確さは処理の性能や安定性に直結します。
構造化されていない表は、エラーや遅延の原因となるため注意が必要です。

 

便利機能:テーブル機能

テーブル機能 を使うと、構造化レイアウトを自然に維持 しながら、書式・数式の自動反映や構造化参照などの実務的なメリットが得られます。

Excelのテーブル機能を活用すると、構造化レイアウトに沿った表を作成しやすくなります(集計行も追加可能)

テーブル化には以下のメリットがあります。

  • 書式や計算式が列単位に自動反映
    データを追加しても書式・数式が自動で適用される。特に、罫線の設定が格段に楽になる。
  • デザインが瞬時に整う
    少ない操作で見やすいレイアウトが適用され、データの増減に合わせて範囲が自動調整される。
  • 構造化参照が使える
    通常のセル参照ではなく、項目名で指定する構造化参照が利用可能。データが増減しても参照範囲が自動調整されるため、数式を書き換える手間が不要になる。

» その他のメリットやデメリット、テーブル機能の詳細はコチラ

吉峰
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個別のセルに罫線を設定すると、コピペなどで設定が散らかり面倒ですが、テーブルのデザインを使うとそういった問題もなくなり楽です。

テーブル化の方法

  1. テーブル化したいデータ内の任意のセルを選択。
  2. 挿入タブのテーブルをクリック(ショートカット:Ctrl + t
  3. ダイアログの内容を確認し、OKを押す。
テーブル化
 

制限:見出しは1行・重複不可

テーブルでは、見出しは「1行かつ「重複なしに制限されます。セル内改行も非推奨であるため、長い見出しは「疑似改行や「タイトル行を使った階層化見出しで対応します。

見出しの制限

なぜ「セル内改行」は非推奨なのか

セル内改行(Alt + Enterが非推奨なのは、以下の理由からです。

  • 構造化参照で長い見出しの列を参照すると、数式中でも改行が反映されて見づらい/入力しづらい
  • Power Queryでは改行が消えてしまうため、意図した見出しにならない、ということが起こる

「単位」は見出しに含めず、データ行で「表示形式」を使う方法もあります。
ただしPower Queryでデータを参照したときには、単位情報を取得できなくなるため、再利用性が低下する点に注意が必要です。

単位を見出しから表示形式に移動
 

【参考】DATA / VIEW分離の設計思想

DATA / VIEW分離とは、データ入力用の場所(DATA)と表示・出力用の場所(VIEW)を分けて設計する考え方です。個別にシートやテーブルを分離することで、再利用性と保守管理性の向上につながります。

入力用(DATA)と出力用(VIEW)を分けることで、以下のメリットがあります。

  • DATAの構造を変化させないため、データの再利用性を高く維持できる
  • 入力場所がわかりやすくなり、カスタムロジックの破壊を回避・保守管理性が向上する
吉峰
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デメリットとしては、「閲覧しながら編集」するときにシート間を行き来する必要がある、という点です。テーブル単体で済む小規模なシステムであれば、無理に分離する必要はありません。

スピル関数が役に立つ

FILTERUNIQUEなどのスピル関数を使うことで、データ数に依存しにくい動的な出力表(VIEW)が作れます。
比較的新しいExcelからでないと使用できませんが、Power Queryと異なり、リアルタイム更新である点がメリットです。

フェーズII デザイン/UI設定|人が見やすい表づくり → 視認性

フェーズIIでは、視認性を高めるための原則と、テーブル全体・列・行・セルそれぞれのデザイン設定方法を解説します。デザインの目的は「装飾」ではなく「情報の整理」です。

取り扱うトピックは下記です。

 

原則

視認性を高めるデザイン設定の原則は、「不要な情報を削る」「類似情報をまとめる」「数値・文字を視覚化する」の3つのアプローチです。見た目の整備は「装飾」ではなく「情報の整理(UI設計)であり、「目的の情報に、いかに速くたどり着かせられるか」が重要です。

  • アプローチ1:不要な情報はそぎ落とす / 隠す

    • 一時的に隠す方法としては、「列にはグループ化」「行にはフィルタ」が有効。
    • バラバラな視覚情報も「ノイズ」となる。揃えられるものは揃え、無駄に多様な色使い・書式設定をしない。
    • 鮮やかすぎる原色に近い色の多用は可読性を下げる。モノトーンカラー+アクセントカラー3色以下の運用がオススメ。
    背景色は派手な色を使い過ぎない
  • アプローチ2:類似情報はまとまりを作り整理する

    • まとまりを作っておけば、目的の情報にたどり着きやすくなる。全体像の把握を助け、探索範囲を絞りやすくなるため。
  • アプローチ3:数値・文字は、色・形状で表現する

    • 同じ列内での違いをわかりやすくするのに有効。
    • ただし、やりすぎるとアプローチ1に反するため注意。
吉峰
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デザインの設定を(見出し行でなく)データ行に行うときは、セル単位でなく列単位でが原則です。データを追加するたびに、再設定する手間が生じ、保守管理性が低下してしまいます。

 

A. テーブル全体

最小限の設定で整えた表

テーブル全体のデザインは、テーブルスタイル・オプションの設定列幅の一括調整の2つの方法で整えられます。

手法A-1. テーブルスタイル・オプション変更

テーブル機能で、好みのテーブルスタイルを選択します。

テーブルスタイルエリアとテーブルスタイルのオプションエリア

「全セルに濃い罫線」は見づらい

テーブルの罫線は、基本的に「行だけの罫線」または「縞模様」で十分です。
濃い色の罫線をすべてのセルに設定すると、ごちゃごちゃした見た目になり、見づらくなります
全セルに罫線を引きたい場合は、色を薄くする のがオススメです。

縞模様やフィルタボタンの有無は、テーブルスタイルのオプションから変更できます。集計行の追加も行えます。

手法A-2. 列幅の一括調整

セルの値に合わせて 列の幅を一括で自動調整 できます。テーブルの列をすべて選択した状態で、選択済みのいずれかの 列の境界線をダブルクリック するだけです。

  • 列の一括(範囲)選択
    Shiftを押しながら、列を2か所をクリック(または列をドラッグ)

    Ctrlを押しながら、列をクリックすると、離れた列も選択可能

  • 列幅の自動調整
    列の境界線をダブルクリック

※ 行に関しても、同様の操作で高さの自動調整可能

吉峰
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見出しが横長になる場合は、疑似的に2段にすることも可能です。

 

B. 列

列のデザイン設定を行うことで、視覚的に「どの列を見るべきか」を素早く判断できるようになります。ここでは、見出し/列の色疑似改行階層見出しグループ化区切り罫線の5つの方法を紹介します。

手法B-1. 見出し/列の色でまとめる

色で列の視覚的グルーピング

関連する列の見出しの背景や文字を同じ色に設定することで、視覚的にまとまりが作れます。オススメの色付けの場所は次の3通りです。

色付けの場所
吉峰
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見出しセルのみ共通の色にするだけでも、十分にまとまりを表現できます。設定も楽なのでオススメです。

手法B-2. 見出しをセル内改行(Alt + Enter)せずに複数行表示する

見出しの文字列が横長の場合、読みづらくなりがちなため、改行を入れることで見やすくできます。セル内改行(Alt + Enterは非推奨ですが、以下の方法で疑似的に複数行表示する方法があります。

  1. 文字の制御折り返して全体を表示をONにする。
  2. セルの高さを広げ、幅を狭める。
改行を入れずにセルの値を複数行にする方法
吉峰
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個人的には、単位で改行して2段にすることが多いです。3段以上にする場合は狙った位置で改行できず、苦戦してあきらめることも…。

手法B-3. タイトル行を使って階層化見出し

複数の見出し間で、内容の重複がある場合は 階層見出し にすると、整理されて見やすくなります。たとえば「内寸の幅」内寸の高さ」内寸の奥行き」の見出しがある場合、重複する「内寸を上の行に括り出して、階層化します。

階層化見出し

括り出すことで、見出しを短くして「幅」「高さ」「高さ」としたいところですが、
注意が必要です。
テーブル機能では「見出しは重複不可」の制限があります。

  • 内寸の「幅」「高さ」「奥行き」
  • 外寸の「幅」「高さ」「奥行き」

のような見出しが存在する場合、
「幅」「高さ」「高さ」の重複が発生してしまいます。

重複を発生させないように、タイトル行を使って(疑似的に)階層化見出しを作るアイデアもあります。手順は次の通りです。

  1. テーブルの見出し行には、すべての情報(文字列)を詰め込む
    • ※ 外部からテーブルデータを(Power Queryなどで)利用するとき、この1セルで意味がわかるようにすべてを詰め込む。重複回避の意味もある。
  2. 見出しの上の行(テーブル外)に、階層化見出し(タイトル行)を作る
    • ※ あくまでも閲覧用の「見た目だけ」の見出し。
  3. 列の幅を狭くする
    • ※ テーブルの見出しの文字サイズを縮小するのも有効(読めなくてもOK)自動調整が効くようになる。
    • ※ テーブルの見出しの文字色を薄くすると、タイトル行に集中できるようになる(テーブルの見出しは閲覧用に使わない。完全に外部参照用として使用)
タイトル行を使った階層化見出し

この疑似的な階層化見出しには次の利点があります。

  • 見出しの重複が発生しない
  • テーブルの再利用性を損なわない
    • 見出しの1セルにすべての情報が入っており、外部利用時でも意味が分かりやすい。
  • 階層化見出しが表現でき、視認性が向上する

テーブル化しない場合はシンプル

テーブル化しない場合は「見出しの重複禁止」の制限が存在しないため、
シンプルに階層化見出しが作れます。

再利用性を考えず、見た目のみを重視するのであれば、
テーブル機能を使わない選択肢もアリです。

セル結合(横方向)の代替法:「選択範囲内で中央」

上記の「内寸のように、括り出す見出した文字列には「セル結合」を使いたくなりますが、再利用性が大きく低下するのでオススメしません。「セル結合」の代わりに「選択範囲内で中央」を使うと、再利用性を損なわずに、複数セルの中央に文字を配置できます。

選択範囲内で中央
吉峰
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上記は横方向のセル結合に対する代替法です。縦方向の結合に関しては、条件付き書式が有効です。

手法B-4. グループ化で列を非表示に

特定の列を一時的に折り畳むには、データタブのグループ化ボタンを使います。

列の一時非表示

非表示機能もある

列を隠す機能として「非表示機能」もありますが、
目立たず見落とされやすいため、「一時的に隠したい」という目的であればグループ化の方が推奨です。

一方で、途中計算の列など、「ユーザーに触ってほしくない列」を隠すのであれば、非表示機能の方が適しています。

手法B-5. 列間に区切りを挿入する

列のまとまりの区切りを明示するには、列の間に罫線を引く方法も有効です。

列の間に罫線を引く、空白列を挿入

グループとグループの間に「空白列(見出し: 半角スペース x N個)を挿入して視覚的にグルーピングする方法」もありますが、
基本的に「空白列の挿入」は避ける方が無難です。
Power Queryなどで外部からデータを利用したときに、空白列を削除する手間が生じ、再利用性が低下するためです。

 

C. 行・セル

行・セル単位のデザイン設定では、表示形式条件付き書式データバーフィルタの4つの方法で「どの行・セルを見るべきか」の視認性を向上できます。

セルの装飾は、原則として列単位で行い、セル単位での個別設定は避けるようにしましょう見出しのセルを除く)

  • 理由1:デザインに統一感がないと、情報の把握に時間がかかるため。
  • 理由2:修正の手間が増えるだけでなく、管理も困難になるため。
セル単位の設定 vs 列単位の設定
吉峰
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セル単位の設定は、一時的・小規模な表にのみ限定して使用しましょう。

空白行の挿入は非推奨

空白行をいれて行を区切る方法もありますが、フィルタリングや並び替えをすると
空白行の位置が変わるため、非推奨です。

空の行を入れない

手法C-1. 表示形式:桁揃え/日時表示設定/単位追加

「表示形式の設定」とは、セルの値自体を変えず見た目だけを調整する機能です。列全体(データ行)に対して、数値・日付・単位などの表示を設定でき、列内で統一した見た目にできます。バラバラな表示を統一したり、見やすい形式に変更することで、視認性向上に役立ちます。

具体的には、以下の設定が可能です。

  • 分類(数値、通貨、日付、時刻など)の変更
  • 単位・記号の追加
  • 数値の小数桁の調整、ゼロ埋め
表示形式の設定例
吉峰
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表示形式を使えば、数値データに「mm」などの単位を付けられます。「1セル1データ」のルールを守りつつ、見やすさを向上できます。

ホームタブの数値エリアまたは、セルの書式設定ウィンドウ(ショートカット Ctrl + 1表示形式タブから設定できます。

手法C-2. テキストの配置調整:位置(右・左・中央)と余白(インデント)

セル内でのテキスト配置を適切に設定することで、視認性が高まります。テキストの揃える位置と余白の設定で調整可能です(設定画面は「セルの書式設定」の「配置」タブ内)

インデントの挿入と配置の設定画面

テキストの揃える位置は、データの種類に合わせて使い分けます。

  • 数値・日付 :右揃え
  • 文字列(名称・カテゴリなど) :左揃え
吉峰
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揃える位置は基本的にデフォルト状態(「標準」でOKです。見出しは中央揃えにすると見やすくなることが多いです。

余白を調整する場合は、インデントを活用します。
文字列の中にスペースキーを使って余白を作ると、「データの一部」として認識されてしまい、再利用性が損なわれます。

手法C-3. 条件付き書式で行全体やセルを自動で色付け

条件付き書式 を使うと、セル値の条件に応じて自動で装飾を適用できます。よく使う色付けの対象は主に次の2通りです。

  • 1セルだけ色付け:条件判定に使用するセル値のみを対象に色を付ける。
  • 行全体に色付け:条件判定に使用するセル値だけでなく、同じ行のセル全体を対象に色を付ける。
条件付き書式を使ったスタイリング
吉峰
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条件付き書式は「想定外の入力に色を付ける」など、データの整合性向上にも活用できます。データの整合性向上には入力規則も有効です。

セル結合(縦方向)の代替法:重複する値を消す

条件付き書式の応用として、「上の値と同じ値の場合は消す(または薄くする)という設定も可能です。縦方向のセル結合の代替として使えます。行の並び替え・フィルタにも対応できるので便利です。

【設定例】

  • 数式=B3=B2B3が開始セルの場合)
  • 書式 : フォントの色を薄い灰色
  • 適用先$B$3:$B$9
条件付き書式を使って重複セルを薄く表示
吉峰
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縦方向のセル結合の代替方法として、図形やテキストボックスを使う方法もありますが、行の並び替え・フィルタで位置ずれするので注意が必要です。

手法C-4. データバー/カラースケール/アイコンセットで数値を見やすく

条件付き書式では、データバーカラースケールアイコンセットの表示設定ができます。数値の大小・傾向を視覚的に伝えるのに有効な機能です。

吉峰
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条件判定に使用するセルにのみ、表示設定ができ、行全体に表示設定を適用することはできない点には注意です。

データバー、カラースケール、アイコンセット

手法C-5. フィルタ機能で行を非表示

不要な行を一時的に非表示にするには、フィルタ機能が使えます。テーブルの見出しにある「フィルターボタン」から操作できます。「フィルターボタン」がない場合は、見出しを選択した状態でデータタブのフィルターをクリックして有効化します。

行の一時非表示

グループ化・非表示機能は並び替えでずれるため非推奨です。
1クリックでフィルタを切り替えたい場合は、スライサー機能も有効です(テーブル化必須)

 

(参考)便利機能

表をより扱いやすくできる便利機能を紹介します。

ウィンドウ枠の固定

ウィンドウ枠の固定機能を使うと、スクロールしても見出し行や見出し列が常に表示されます。大量のデータを扱う際にも、どの項目がどのデータを指しているのかを把握しやすくなります。

吉峰
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ただし最近のバージョンのExcelでは、テーブルを下にスクロールすると見出しが列名に固定・表示されるため、ウィンドウ枠の固定機能をしなくても十分な場面が多いです。

コメント

コメント機能を使うと、特定のセルに補足情報を追加できます。見出しの説明や特殊なデータに関する注意事項をセルに記載でき、データ入力時に役立つ機能です。

Shape系オブジェクト(吹き出しなどの図形/オートシェイプ)も、見出しといった部分的な情報付加に使えます。
ただし、並び替え・フィルタで位置がずれるため、データ行への配置は基本的に推奨しません。

まとめ|見やすいエクセル表は「視認性」と「再利用性」で決まる

見やすいExcel表は、「再利用性(データ構造設計)と「視認性(デザイン/UI設定)の両立が理想です。テーブル作成時には、下記の2つのフェーズを意識すると良いでしょう。

優先順位は「再利用性(データ構造設計)> 視認性(デザイン/UI設定)です。「とりあえず整える」から「長期的な資産」へ意識を変えることが重要です。

「見やすく、扱いやすい表」を作れるようになると、テーブル機能も使いこなせるようになります。Power Queryと組み合わせることで、データ活用の幅が大きく広がり、転記の自動化データベース運用への応用も可能になります。