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ExcelをWebデータベース化!クラウドデータベース比較と選び方【社内DB】

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  • 「 Excel で管理している台帳を、複数人で安全に同時編集できる仕組みに切り替えたい」
  • Webデータベースクラウドデータベース といったサービスがあるらしいが、違いがよくわからない」

Excel(エクセル)からWeb・クラウドデータベースへ移行すると、 同時編集時のデータ消失リスクやファイル散乱の問題を解消 できます。

本記事では、Webデータベースとクラウドデータベースの違い、サービス形態(ノーコードWebDB純粋クラウドDBオンプレ型WebDBの選び方、主要製品の機能紹介をします。

本記事の対象スコープ

本記事では、Excelからの移行先として最適な「ノーコードWebDBに絞って解説します。もっと幅広いカテゴリ範囲からツールを選ぶ場合は、データベースソフト全般(DBMS)の比較記事やRPAやBIなどを含めた業務改善ツール全体からの選び方記事を参考にしてください。

目次
基礎知識|そもそも「Webデータベース」と「クラウドデータベース」の違いとは?ブラウザ使用の「Webデータベース」とクラウドサーバーの「クラウドデータベース」サービス形態の3つのパターン:ノーコードWebDB・純粋クラウドDB・オンプレ型WebDBノーコードWebDB推奨の理由:UIとデータ保持・自動化/ワークフローが直結Web・クラウドデータベースの必要性|クラウド表計算ソフトの限界選定基準|ノーコードWebDBの選び方選定ポイント1:既存のExcel資産・操作性をどこまで活かせるか選定ポイント2:同時アクセス数はどの程度か(ライセンス体系)選定ポイント3:外部システム連携・拡張性をどこまで求めるか製品比較|主要なノーコードWebDBの性能比較表:主要製品の料金・機能スペッククイック選択:目的・課題別の推奨ツール製品詳細|主要なノーコードWebDBの特徴1. kintone:圧倒的なシェアと高い拡張性 2. 楽々Webデータベース:ExcelファイルをそのままWeb化 3. PigeonCloud:同時ログイン課金と大容量ストレージ 4. JUST.DB:高度なデータ処理とワークフローの自動化 移行手順|ExcelからノーコードWebDBへの移行4ステップ ステップ1:現状整理と移行対象の決定 ステップ2:ノーコードWebDBの選定・検証 ステップ3:データ整理・システム構築 ステップ4:本番移行・定着化 移行期間の目安ノーコードWebDB導入で特に注意したい4つのポイントまとめ|業務に合わせた最適なツール選定で「脱・活Excel」

基礎知識|そもそも「Webデータベース」と「クラウドデータベース」の違いとは?

 

ブラウザ使用の「Webデータベース」とクラウドサーバーの「クラウドデータベース」

WebDBとクラウドDBの概要

「Webデータベース」と「クラウドデータベース」は似ていますが、指している観点が異なります。

  • Webデータベース :フロントエンド(ユーザーの操作画面)Webブラウザ を使用するデータベース。データの入力・閲覧・編集をすべてブラウザ上で行う形式。
  • クラウドデータベース :バックエンド(データの保管場所)クラウドサーバー を使用するデータベース。自社サーバーではなく、外部のクラウド環境にデータを保持する形式。

厳密には「Webデータベース」は技術用語ではなく、ノーコード業務アプリやクラウド型データ管理サービスを説明する際に使われるマーケティング・業務用語として利用されるケースが多いです。両者は別の観点からの分類のため、「Webブラウザで操作でき、かつデータはクラウド上に保管される」サービスは、Webデータベースとクラウドデータベースのどちらにも該当します。

吉峰
吉峰

「Webデータベース」は厳密な技術分類というより、業務アプリ的な呼称として使われることが多いようです。

 

サービス形態の3つのパターン:ノーコードWebDB・純粋クラウドDB・オンプレ型WebDB

Web・クラウドデータベース(DB)のサービス形態は、大きく3種類に分かれます。

パターンクラウドサービス分類呼称フロントエンド(UI)バックエンド(インフラ・DB)開発・保守の対象
A: ノーコードWebDBaPaaSノーコードWebDBベンダー提供のWebブラウザ画面(ノーコード)ベンダー管理のクラウド画面上の設定のみ(インフラ保守不要)
B: 純粋クラウドDBDBaaS純粋クラウドDB別途用意クラウドベンダーのマネージドDBAPI/SQL経由のデータ接続・インフラ設計
C: オンプレ型WebDBオンプレミスオンプレ型WebDB社内限定のWebブラウザ画面(VPN等必須)自社所有の物理サーバー/LAN内DB画面設定 + 自社での物理サーバー保守
吉峰
吉峰

非エンジニアがExcelから移行する場合は、 パターンA(ノーコードWebDB) (「ノーコード/ローコード業務アプリ」と呼ばれることも多い)を選ぶのが現実的です。理由は次のセクションで説明します。

用語定義

本記事では、フロントエンドとバックエンドが統合されたクラウド型を「ノーコードWebDBと呼びます(技術的にはaPaaS/業務アプリ開発基盤に分類)
ノーコードでデータベースや業務アプリを構築できるサービスです。

 

ノーコードWebDB推奨の理由:UIとデータ保持・自動化/ワークフローが直結

ノーコードWebDBと純粋クラウドDB型の比較

ノーコードWebDBを推奨する理由は、「操作画面」「データ保管」「自動処理」がすべて1つのサービスに統合されているためです。

  • AWS (Amazon RDS等)Google Cloud (Cloud SQL等)などの 純粋クラウドDB は、データの保管と SQLによる問い合わせ処理のみを提供します。データの入力画面、通知機能、ワークフロー機能は含まれていないため、それらを実現するには別途プログラムやフロントエンド環境の開発が必要です。 専門知識や開発コスト (外注する場合には予算)が発生します。

一方、 ノーコードWebDB には以下の3つの特徴があります。

  • 画面(UI)と処理システムが一体化 :データの格納スペース(データベースエンジン)と、データを入力・表示するUI(操作画面)が、最初から同一のシステムとして設計されている。
  • ノーコードでデータ処理を自動化可能 :データの追加・更新・削除をトリガーとして、設定したルールに基づき「他テーブルのデータを一括更新する」「関連レコードの数値を自動集計する」といったデータ連動処理を、SQLやJavaScriptなどのプログラミング言語を使わず 画面上の設定だけで実行 できる。Excelの関数やマクロ/VBAに近い処理を再現できる。
  • ワークフローの構築機能を標準搭載 :データ登録時に「金額」や「組織」などの条件に応じて、指定されたユーザーや役職者へ自動的に承認要求を通知し、ステータス(未申請・承認中・決裁など)を遷移させる機能が標準搭載されている。 Power Automate・Teams・Outlook等の組み合わせに近いシステム を構築できる。

Web・クラウドデータベースの必要性|クラウド表計算ソフトの限界

「単にファイルを複数人で同時編集・共有したい」だけであれば、 クラウド表計算ソフト で解決できます。

主なサービスは以下の通りです。

  • Excel for the web(OneDrive/SharePoint経由) :既存の .xlsx ファイルの関数やレイアウトを維持したまま、複数人がブラウザ上で同じセルをリアルタイムに同時編集できる。ただし、マクロ(VBA)は動作せず、Officeスクリプト(TypeScript)への移行が必要。
  • Googleスプレッドシート :Googleドライブ上で動作するクラウドネイティブな表計算。同時編集の同期速度が高速で、複数人のカーソル位置がリアルタイムに表示される。Excel関数とは一部互換性がない仕様(QUERY関数やIMPORTRANGE関数など独自関数)がある。
クラウド表計算ソフトの限界

ただし、クラウド表計算ソフトには「データベースとしての要件」を満たせず、データの蓄積を行う上での限界があります。以下の表の 課題に該当する場合は、クラウド表計算でなく専用のノーコードWebDB推奨です。

発生する課題・限界クラウド表計算(Excel for the web/スプレッドシート)ノーコードWebDB
データ入力の制限ユーザーが任意のセルに異なるデータ型(文字列・数値)や空白を自由に入力できてしまう(表記揺れ・エラーの発生)入力フォームによるバリデーション(型チェック、必須入力、選択肢強制)が作動する。
アクセス権限の細分化行単位・列(カラム)単位での「Aさんには見せるがBさんには隠す」といった制御が原則不可。ユーザーの所属や役職に応じて、レコード単位・フィールド単位での閲覧・編集権限を定義可能。
データ肥大化への耐性レコード数が数万〜数十万件に達すると、ブラウザのメモリ消費量が増大し、動作遅延やクラッシュが発生する。バックエンドのDBエンジン(RDB等)でデータを保持するため、 大量データでも表計算ソフトより安定して扱える
データの管理単位ファイル単位 (手軽に複製・別名保存ができてしまう)システム(データベース)単位 (データを入れる「箱」は常に1つだけ)
データの散乱リスク非常に高い (「〇〇修正版」「最新版」のファイルが乱立しやすい)極めて低い (ユーザーが勝手にデータソースを複製できない)
変更の記録方法セル単位の変更履歴のみ(ファイルが分かれると追跡不能になる)レコード単位のバージョン・更新履歴(常に同一データ内で履歴を管理)

関連:Excelデータ管理の限界とリスク / Excelからの移行ルート比較

選定基準|ノーコードWebDBの選び方

選定の観点

ノーコードWebDBを選ぶ際は、 「現場の使いやすさ(Excel互換)「コスト(ライセンス体系)「将来性(システム連携・拡張性) の3つの軸で、自社の業務規模に合ったサービスを絞り込むことで失敗が少なくなります。そもそも「自社の課題がデータベース化だけで解決するのか」「他の業務改善ツールも検討すべきか」を確認したい場合は、仕事効率化のためのツール選定フレームワークを参照してください。

 

選定ポイント1:既存のExcel資産・操作性をどこまで活かせるか

既存の業務フローやユーザーの慣れをどの程度維持したいかによって、重視すべき項目が変わります。現場のユーザーがスムーズに移行できるよう、「これまでの業務フローを可能な限り維持するための機能」をチェックします。

  • UI/UXの継続性(現場の定着) :現場のユーザーがWeb画面への入力に抵抗感を持つ場合には、Excelをそのまま入力インターフェースとして使い続けられる機能(例:楽々Webデータベースなど)が役立つ。
  • ワンクリックでのアプリ化 :Excelからの移行時に時間短縮したい場合は、Excelファイルを読み込むだけで、項目の型定義やフォームを自動生成できる機能があると便利。
  • 計算式や関数の互換性 :Excelで組んでいる数式での使用関数を、サービス側でもそのまま利用できれば、移行後も簡単に同様の処理が可能。
 

選定ポイント2:同時アクセス数はどの程度か(ライセンス体系)

コストパフォーマンスと業務効率を両立させるには、利用実態に合わせたライセンス体系の選択が重要です。

  • 同時ログインライセンスの検討 :「登録ユーザー数は多いが、特定の時間帯しか使わない」という場合、同時ログイン数で課金されるプラン(PigeonCloud、JUST.DBなど)を選ぶことで、 1ユーザー単位の課金よりもコストを大幅に抑えられる
  • ユーザー権限の細分化 :全員がアクセスする環境では、役割に応じて「閲覧のみ」「自部署のデータのみ編集」といった詳細なアクセス権限を設定できるかが、セキュリティ上重要となる。
 

選定ポイント3:外部システム連携・拡張性をどこまで求めるか

単なるデータ保管にとどまらず、業務全体を自動化・効率化したい場合には、ノーコードWebDBにおいて他のシステムと連携できるか、機能や制限を拡張できるかも注目すべき項目です。

  • エコシステムの広さ(プラグイン・API) :サードパーティ製ツールによる拡張性が十分にあれば、自社仕様へのカスタマイズが可能になる( kintone は200種類以上の外部サービス連携や豊富なプラグインあり)
  • 複雑な処理の自動化(ノーコード開発機能) :データの編集・移動・統合などの処理を自動化したい場合は、パーツの組み合わせだけでRPAのような動作を行える機能があると便利( JUST.DB はデータ処理パーツなどの自動化機能あり)
  • データ量の拡張限界 :数百万件規模・テラバイト級のデータを扱う場合は、純粋クラウドDBへの移行や併用が必要になる(一般的なノーコードWebDBは1アプリあたり10万件〜100万件が目安)
  • AIによる開発支援・活用AI による構築支援や連携機能に対応しているツールであれば、自然言語によるシステム構築や、蓄積したデータの分析・予測ができる。

製品比較|主要なノーコードWebDBの性能

Excelからの移行先としては「ノーコードWebDB」が特に選ばれやすいです。しかし製品ごとに強みやコストパフォーマンスの傾向が大きく異なるため、ここでは導入後のミスマッチを防ぐために、国内で高い実績を持つ主要4製品のスペックを一覧表で比較し、用途別に推奨ツールを紹介します。

 

比較表:主要製品の料金・機能スペック

各製品の基本スペックと料金体系、およびExcel移行時に重要となる自動化・インポート機能の対応状況は以下の通りです。自社の予算規模や必要とする自動化レベルと照らし合わせてみてください。

製品名提供ベンダー主な課金体系標準のワークフロー機能複雑なデータ自動処理(ノーコード)Excelファイルのインポート
kintoneサイボウズ株式会社ID課金(月額/1ユーザー)直線的なプロセス管理(条件分岐は要プラグイン)1件ずつのアプリアクション(一括処理は要プラグイン)CSV/Excel(.xlsx対応
楽々Webデータベース住友電工情報システム株式会社利用規模に応じた定額 / ID課金承認オプション・ワークフロー機能あり(有償)Excel関数のWeb再現Excel(.xlsxから直接アプリ自動生成
PigeonCloud株式会社ロフタルID課金 または 同時ログイン数課金ステータス管理・アラート通知ルックアップ・数式による自動計算CSV/Excel(.xlsx対応
JUST.DB株式会社ジャストシステム同時ログイン数課金(基本料金+同時ログイン枠)条件分岐・並行承認を含むワークフローエンジン標準搭載複数テーブル間の一括自動処理(データフロー機能)標準搭載
 

クイック選択:目的・課題別の推奨ツール

それぞれの状況に照らし合わせ、導入する目的や解決したい課題に応じて、以下を目安にツール選定をしてみてください。

  • 「プラグイン等を使って幅広く業務改善したい」kintone (豊富な外部プラグインとAPIによる圧倒的な拡張性)
  • 「画面や関数を今のExcelから変えたくない」楽々Webデータベース (Excelファイルを読み込ませるだけで即座にWeb化できる機能)
  • 「大量のデータを大人数で安く共有したい」PigeonCloud (コストを抑えられる「同時ログイン数課金」と大容量対応)
  • 「マクロ並みの自動処理や複雑な承認を組みたい」JUST.DB (標準機能だけで完結する高度なデータフローとワークフロー)

製品詳細|主要なノーコードWebDBの特徴

各ツールごとに、スペック情報や強み、移行時に必要となる細かな仕様などを解説します。

 

1. kintone:圧倒的なシェアと高い拡張性

kintoneは、サイボウズ株式会社が提供する、国内トップシェアを誇る業務改善プラットフォームです。豊富なプラグインエコシステムを活用して、自社好みに拡張できるという特徴を持ちます。

  • 提供ベンダー:サイボウズ株式会社
  • 料金体系(主な課金体系):1ユーザーごとに課金される「ID課金(月額/1ユーザー)を採用。ライトコース(月額1,000円/人)とスタンダードコース(月額1,800円/人)の2つのプランあり。
  • Excel・データインポート:CSVおよびExcel(.xlsx形式のファイルを直接インポート可能。すでに社内にある台帳データを数ステップでアプリ(データベース)へと移行可能。
  • ワークフロー機能
    標準機能として「プロセス管理」を搭載。直線的な承認ルート(担当者 ➜ 課長 ➜ 部長など)を簡単に設定可能。ただし、条件分岐(例:申請金額が10万円以上の場合は役員承認を挟むなど)を行いたい場合は、外部プラグインの追加が必要。
  • データ自動処理(ノーコード)
    データの登録時、別アプリへ1件ずつデータを転記・連動させる「アプリアクション」が標準で行える。ただし、複数テーブルを跨いだレコードの一括自動更新や、複雑な自動集計といった高度な処理には、プラグインの導入やJavaScriptコードによるカスタマイズが必要となる。
  • 特徴・強み
    • シェア・実績:導入社数39,000社以上の圧倒的な実績。Web上にノウハウやプラグインが最も豊富に存在。
    • 機能とターゲット:200種類以上の外部サービス連携が可能。
 

2. 楽々Webデータベース:ExcelファイルをそのままWeb化

楽々Webデータベースは、住友電工情報システムが提供する、「活Excel」をコンセプトとしたノーコードWebDBです。現場で使い慣れたExcelの見た目や操作感を崩さず移行したい企業に最適です。

  • 提供ベンダー:住友電工情報システム株式会社
  • 料金体系(主な課金体系):利用者の規模に応じた定額プラン、または1ユーザーごとに課金される「ID課金」のハイブリッド型。クラウド版スタンダードプランは1ユーザーあたり月額1,500円(※10ユーザー以上からの契約が必要)
  • Excel・データインポート
    Excel(.xlsxファイルをシステムに読み込ませるだけで、数秒〜90秒ほどで自動的に入力フォームやアプリを生成。手作業での再設計がほぼ不要な点が最大のメリット。
  • ワークフロー機能
    有償オプションとして承認・ワークフロー機能あり。
  • データ自動処理(ノーコード)
    使い慣れた「Excel関数」をWeb上で再現できる独自の仕組みを搭載。Excelで作成していた複雑な計算式や連動処理を、そのままブラウザ上で動作させることができる。
  • 特徴・強み
    • 「活Excel」と現場定着:データの入力・閲覧自体を従来通りExcelの画面(アドイン)で行えるため、操作変更による現場の混乱や拒絶反応を最小限に防ぐ。
 

3. PigeonCloud:同時ログイン課金と大容量ストレージ

PigeonCloudは、株式会社ロフタルが提供する、高いコストパフォーマンスと大容量データ対応が売りのノーコードWebDBです。特にアカウント数が多い一方で同時利用率が低い現場で絶大なコストメリットを発揮します。

  • 提供ベンダー:株式会社ロフタル
  • 料金体系(主な課金体系):通常の「ID課金(月額1,100円/人〜、最低5名)に加え、利用している「同時アクセス数枠」に対して課金される「同時ログイン数課金(月額2,200円/同時ログイン枠)を用意。アカウント登録する人数が多くても、同時ログイン枠を賢く抑えることで運用コストを大幅に下げられる。
  • Excel・データインポート:CSVおよびExcel(.xlsxファイルからの取り込みに対応。
  • ワークフロー機能
    簡易的なステータス管理機能と、条件に合わせた「アラート通知(メールやWebhook等)が標準搭載。社内承認プロセスの進捗可視化や期限の通知に活用できる。
  • データ自動処理(ノーコード)
    他の関連テーブルからデータを引き出す「ルックアップ」機能や、あらかじめ設定した「数式による自動計算」に対応。データベースとしての整合性を保つための基本的なデータ連動が標準でサポートされている。
  • 特徴・強み
    • データ容量・制限:標準で「100GB」という破格の大容量ストレージを搭載。画像ファイルや大量のデータを保存したい用途に最適。
 

4. JUST.DB:高度なデータ処理とワークフローの自動化

JUST.DBは、一太郎などで知られるジャストシステムが提供する、高度なデータ自動処理と本格ワークフローを備えたノーコードWebDBです。プラグインなどの追加コストを一切かけずに、マクロ並みの複雑な自動処理を再現できます。

  • 提供ベンダー:株式会社ジャストシステム
  • 料金体系(主な課金体系):登録ユーザー数無制限の「同時ログイン数課金(基本料金+同時ログイン枠)を採用。全社的な利用や、外部協力会社を含めた多数のユーザーへのアカウント発行が、追加のIDコストなしで行える。
  • Excel・データインポート:CSVやExcel(.xlsxの取り込みに標準対応。
  • ワークフロー機能
    標準機能として「高性能なワークフローエンジン」を搭載。複雑な条件分岐だけでなく、複数部署による「並行承認(合議)や「差戻し」など、日本の大手企業の複雑なビジネスプロセスをノンプログラミングで完全再現できる。
  • データ自動処理(ノーコード)
    JUST.DB最大の強みである「データフロー機能」を標準搭載。パーツをパズルのように組み合わせるだけで、「複数のテーブルを跨いだ一括自動処理」「データの移動や複製」「集計テーブルの自動更新」など、Excelのマクロ(VBA)で実装していた一部のデータ加工・更新処理を、ノーコードの自動処理として置き換えられる。
  • 特徴・強み
    • 自動化とワークフロー:プラグインの購入や専門的な開発を一切することなく、最初からシステムに内包されている機能だけで「業務システム」と呼べるレベルの高度な自動化ができる。

移行手順|ExcelからノーコードWebDBへの移行4ステップ

ExcelからノーコードWebDBへの移行プロセス

ExcelからノーコードWebDBへの移行は、単にExcelファイルを別のツールへ置き換える作業ではありません。データ管理方法や業務プロセスを見直し、組織全体で運用できる仕組みへ移行するプロジェクトです。

汎用的なシステム導入の流れについては「システム導入の流れ|失敗を防ぐ9ステップで詳しく解説しています。ここではその中でもExcelからノーコードWebDBへ移行する際に特に重要となるポイントに絞って紹介します。

 

ステップ1:現状整理と移行対象の決定

まずは現在利用しているExcel台帳を棚卸しし、「何をWebDB化するのか」を明確にします。

  • Excel台帳の棚卸し:利用中のExcelファイル、管理担当者、利用部署を整理する。
  • 課題と目的の整理:同時編集不可、ファイル乱立、VBAの属人化など、Excel運用の課題を洗い出す。
  • 移行範囲の決定:全社一斉ではなく、効果が大きい1業務・1部署から始める「スモールスタート」を基本とする。
 

ステップ2:ノーコードWebDBの選定・検証

必要な機能や要件を整理した上で、複数のノーコードWebDBツール/サービスを比較・検証します。

  • 選定基準に沿った製品比較:Excelファイルのインポート、入力制御、アクセス権限、検索・集計、自動化、外部連携などの機能や費用を比較する。
  • 無料トライアル:候補サービスを実際に操作し、画面の使いやすさや業務との適合性を確認する。
  • PoC(概念実証):実際のExcelデータを取り込み、数式やVBAで実現していた処理をノーコードWebDBの標準機能や自動化機能で置き換えられるか検証する。無料トライアルだけでは判断が難しい場合や、業務フローが複雑な場合に実施する。
  • 現場評価:日常利用者にも実際に操作してもらい、入力しやすさや画面の分かりやすさ、運用上の問題点がないかを確認する。
 

ステップ3:データ整理・システム構築

製品決定後は、ノーコードWebDBの環境を構築するとともに、Excelデータを移行できる状態に整理します。

  • データマッピング:Excelの列とノーコードWebDBのフィールドを対応付ける。
  • データ構造の見直し:セル結合や複数行ヘッダーなど、Excel特有の表構造をデータベース向けに整理する。
  • データクレンジング:表記揺れ、空欄、重複データなどを整理する。
  • テストインポート:一部データを取り込み、表示崩れやデータ欠損がないことを確認する。
吉峰
吉峰

Excelでのデータクレンジングは、Power Queryを使うと効率的に行えます。一度設定した処理内容は、クエリとして再利用も可能です。

 

ステップ4:本番移行・定着化

準備が整ったら本番環境へ移行し、Excelとの二重管理を防ぎながら新しい運用を定着させます。

  • 本番データ移行:最新データをノーコードWebDBへ取り込む。
  • 利用者教育:入力ルールや操作方法を周知する。
  • 旧Excelの更新停止:閲覧専用化やアーカイブにより二重管理を防止する。
  • 効果測定・改善:KPIを確認し、運用開始後も継続的に改善する。
 

移行期間の目安

ExcelからノーコードWebDBへの移行期間は、対象となるExcelファイルの複雑さやデータ量によって変動します。1部署または1つの業務台帳を段階的に移行する場合の一般的な目安は以下の通りです。

・現状整理・移行対象の決定:1〜2週間
・ツール選定・検証:2〜4週間
・データ整理・システム構築:2〜8週間
・本番移行・定着化:2〜4週間
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合計目安:約1.5ヶ月〜4.5ヶ月
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ノーコードWebDB導入で特に注意したい4つのポイント

  1. VBAや複雑な数式はそのまま移行できない:ExcelのVBA(マクロ)や複雑な数式は、そのままノーコードWebDBへ移行できるとは限りません。ノーコードWebDBでは、ワークフロー・自動処理・計算フィールド・API連携など別の仕組みで実現するケースが多いため、無料トライアルやPoCの段階で置き換え方法を確認しておくことが重要です。

  2. Excelのテーブル構造をそのまま取り込まない:セル結合、複数行ヘッダー、色による状態管理などはExcelでは便利でも、データベースには適していません。1つのセルに複数の情報を入力している場合には、項目を分割するなどデータ構造自体を見直す必要があります。

  3. データクレンジングは想像以上に時間がかかる:システム構築よりもデータ整理に工数がかかるケースは少なくありません。表記揺れや重複データ、空欄データなどを事前に整理しておくことで、本番移行時のエラーや手戻りを大幅に減らせます。

  4. ノーコードWebDBを唯一の管理場所にする:本番移行後も旧Excelを更新し続けると、WebDBとの二重管理が発生し、どちらが最新データなのか分からなくなります。旧Excelは閲覧専用化またはアーカイブし、データの更新先をノーコードWebDBへ一本化することが定着化のポイントです。

吉峰
吉峰

一般的なシステムの導入手順の詳細は別記事「システム導入の流れ|失敗を防ぐ9ステップを参考にしてください。

ツール選定で迷ったら

「ノーコードWebDB」だけでなく、RPAやBIツールなどを含めた幅広い選択肢の中から、最適な改善アプローチを検討したい場合は、ツール選定の全体像・カテゴリ一覧が役立ちます。課題が「どのカテゴリ」に適合するかを整理することから始めてみてください。

まとめ|業務に合わせた最適なツール選定で「脱・活Excel」

本記事の要点は下記の通りです。

  • 画面操作と自動化が一体化した「ノーコードWebDB」を選ぶと、非エンジニアでも手軽に導入・運用できる。
  • 既存Excelの操作性を維持するか、同時ログイン課金でコストを抑えるか、外部API連携で拡張するか。この3つが製品選定の基準となる。

製品選定を誤ると、以下のような問題が発生します。

  • 業務プロセスの再現不可による運用の頓挫
  • 過剰スペックによる無駄なコスト発生

これを避けるためにも、各環境に適したツール選定が重要です。

各々の要件に適合する詳細仕様(料金プラン・各種制限値・自動化の拡張性)を確認するには、各製品の公式サイト・資料のチェックが不可欠です。無料トライアルが用意されている製品も多いため、公式の最新情報を確認してみてください。