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エクセルガントチャートの色分け・デザインアイデア集【見やすく自動化】

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本記事では、Excel(エクセル)で作成するガントチャートを、より見やすく色分けする方法について解説します。

【内容】

  • 階層化したタスクを見やすく色分けしたガントチャートの作り方
  • 1セルに複数の視覚情報を詰め込む方法とアイデア

複数の書式設定(通常のセルの装飾+条件付き書式)を組み合わせることで、多数の視覚情報を1セルに詰め込み、見やすいガントチャートを作成できます。

例えば、カラースケールと塗りつぶし(パターン)を組み合わせることで、

  • タスクが多くなっても見やすいガントチャートが作成でき、
  • 条件付き書式の設定数を少なくして、多様な視覚表現が可能に

なります。

Excelのバージョン

本記事は、Excel 2024(ローカルまたは共有フォルダでの運用) を前提に作成しています。
環境によっては、UIなどの細かな点が異なる場合があります。

※ 本記事の見出しでは「エクセル」本文では「Excel」と表記を統一しています。

設計|見やすくする色分け・デザイン手法

色を上手に使ったガントチャートは、必要な情報を視覚的に得られやすくなり、タスクが多くなっても見やすくなります。

タスクを類似色で色分けすれば、グループ(カテゴリ / 大・中・小項目 / 親子関係 / ネスト)を表現できます。色の明暗をつけることで、親子関係のあるタスクの階層の深さが表現できます。

タスクをわかりやすく色分けするには、1セル上で複数の情報を同時に表現することがポイントです。

 

見やすいデザインの例

ガントチャートの色付け、色分けを工夫すると、パッと見て関係性や状態がわかりやすくなります。

見やすいデザインの例
吉峰
吉峰

タスクは「グループを 色彩 で」「階層を 明暗 で」すると見やすくなります。言い換えれば、2軸の情報を1セルに同時に視覚表現できれば、タスク数が多くなってもわかりやすくなります。

 

単一セルで複数情報の視覚表現方法

1セルに複数の情報(軸)を同時に視覚表現する方法はいくつか存在します。

下記は、一部を除いてそれぞれ独立して視覚表現できる項目です。これらを組み合わせることで、1セルに複数の情報を同時に表現できます。

項目書式条件付き書式別のセル値の参照備考
塗りつぶし(背景色)✅ 可能✅ 可能✅ 可能カラースケールと同時表示不可
カラースケール塗りつぶし(背景色)と同時表示不可
データバー背景より手前に表示、セル値の非表示可能
アイコンセット
塗りつぶし(パターン)✅ 可能✅ 可能
罫線太さ、 色、 スタイル、 位置のそれぞれを変えられる
文字色
表示形式
セル値(関数)

今回は、

  • カラースケール
  • 塗りつぶし(パターン)

の2つを組み合わせて使用します。
どちらも 条件付き書式 で設定するため、
タスクの追加・変更時でも 自動的に見た目が変わる ようになります。

 

少ない設定で多様なパターンの色を表現する方法

ここでは、タスクの色分けの実装を以下のように行います。2つの項目を組み合わせることで、少ない設定で多くの色パターンが表現できます。

  • 塗りつぶし(パターン) → タスクグループを 色彩 で表現
  • カラースケール → タスク階層を 明暗 で表現
少ない設定数で多くの色パターンを表現する方法

透明色は使えない

塗りつぶし( 背景色やカラースケールで 透過色 が使えないため、
代替案として塗りつぶし( パターンを使用します。
これにより、色の重ね合わせを疑似的に表現できます。

吉峰
吉峰

タスクの色分けを2つの項目の重ね掛けで実装することで、必要な色の数が多くなっても、設定項目数を少なく済ませられます。

 

タスクを色分けする仕組み

タスクの グループ階層 を同時に視覚表現するための仕組みの、大まかな処理内容は次の通りになります。

  1. 記号区切り(例:.タスクNo(例:1.2.2を用意。
  2. タスクNoを記号ごとに分解。
  3. 「分解した記号の数」から、 階層Lv (階層の深さ)を求める。
  4. 「最上位(Lv1)の番号」(例:1から、 タスクグループ番号 を求める。

上記の処理を関数で行い、得られた 階層Lvタスクグループ番号 の値を使って、それぞれ塗りつぶし(パターン)とカラースケールの条件付き書式を設定します。

タスクを色分けする仕組み

作成手順|タスクの色分けの設定手順

タスクを見やすく色分けし、ガントチャートを見やすくする設定方法を解説します。

吉峰
吉峰

デザインはあくまで一例なので、お好みに合わせて色や設定箇所を調整してみてください。

 

工程1 ガントチャートの用意

以下の項目を満たしたExcelガントチャートを用意します。具体的な作成手順はこちらの記事で解説しています。

【必要な項目】

  • 縦軸
    • タスク名
    • 開始日
    • 終了日
  • 横軸
    • 日付(時間 / 日 / 月 / 年)
ガントチャートの用意
吉峰
吉峰

チャート領域(縦軸と横軸の交差する領域)のセルには、関数・条件付き書式の設定があってもなくてもよいです。

 

工程2 タスク情報を処理する関数記入

縦軸とチャート領域のセルに関数を入力し、タスク情報を処理するロジックを組み込みます。

吉峰
吉峰

ここでは、チャート領域の「関数」と「セル塗りつぶし(条件付き書式)設定」はないものとして(削除して)います。

STEP1

縦軸に項目追加

縦軸に下記の項目を追加します。

  • No(Lv1) : =LEFT($D6&".", FIND(".", $D6&".") - 1)*1
    • *1 は、文字列を数値に変換するための記述
  • 階層Lv : =LEN($D6) - LEN(SUBSTITUTE($D6, ".", ""))+1
    • D6No 列の先頭セルの場合)
    • +1 は、最小値を 1 とする調整値
  • No : (.区切りのタスクNoを手入力(例:1.2.2))
    • 表示形式 : 文字列
縦軸に項目追加
吉峰
吉峰

No(Lv1)とは、1階層目のタスクのグループ番号のことです。

STEP2

チャート領域に関数記入

チャート領域の最初のセルL6に下記の関数を入力し、右方向・下方向にコピー(or オートフィル)します。

=IF(AND($F6<=L$1, L$1<=$G6), $C6, "")

※ セルの座標は下記を仮定

  • F6開始日列の先頭セル
  • G6終了日列の先頭セル
  • L1SN行の先頭セル
  • C6階層Lv列の先頭セル
チャート領域に関数記入
 

工程3 タスクの色付け

縦軸の項目と、チャート領域のセルの色付けを行い、タスクをわかりやすく色分けします。

吉峰
吉峰

チャート領域のセルに、色の塗りつぶし設定(条件付き書式や書式設定)がある場合は、削除するか、下記の設定で上書きしてください。

STEP1

タスク階層の色分け設定

タスクの階層ごとに色が変わるように、チャート領域のセルに条件付き書式を設定します。

条件付き書式の設定

  • グラデーション:カラースケール(3色スケール)
    • 最小値:薄い灰色
    • 中間位:中間の灰色
    • 最大値:黒色
  • 適用先:=$L$6:$CC$15(チャート領域の最後がCC15の場合)
タスク階層の色分け設定
STEP2

タスクグループの色分け設定

タスクグループごとに色が変わるように、チャート領域のセルに条件付き書式を設定します。

  1. No(Lv1) = 1のときの設定をする。

    条件付き書式の設定

    • 数式 : =$B6=1
    • 書式:塗りつぶし
      • パターンの色:好みで設定
      • パターンの種類:50%灰色
    • 適用先:=$L$6:$CC$15(チャート領域の最後がCC15の場合)
    タスク階層の色分け設定1
  2. No(Lv1) = 2, No(Lv1) = 3, ..., No(Lv1) = 6のときの設定をする。

    ルールの管理から、1の設定項目を複製し、数式と塗りつぶしのパターンの色を変更します。ここでは、タスクグループ数を最大6まで想定して設定します。

    条件付き書式の設定

    • 数式 : =$B6=2, =$B6=3, ..., =$B6=6
    • 書式:塗りつぶし
      • パターンの色:それぞれ異なる色を設定
      • パターンの種類:50%灰色(上記と同じ)
    • 適用先:=$L$6:$CC$15(チャート領域の最後がCC15の場合)
    タスク階層の色分け設定2
STEP3

チャート領域のセル内の数値を非表示にする

チャート領域のセルに、表示形式を設定し、表示されている数値を見えないようにします。

表示形式の設定

  • 分類:: ユーザー定義
  • 表示形式::;;;(セミコロン3つ)
  • 適用先=$L$6:$CC$15
チャート領域のセル内の数値を非表示にする
 

工程4 細かいデザイン調整

工程1〜3で作成したガントチャートの細かい部分(縦軸、見出し、パラメータ入力欄)のデザイン調整を行います。

タスク項目のデザイン

縦軸のタスクについての項目のデザインをします。

STEP1

罫線を引く

No(Lv1) 階層Lv Noに罫線を設定します。

罫線を引く
STEP2

タスクグループの色付けをする

条件付き書式による背景色(パターン)の適用範囲を縦軸のセルまで拡張します。

条件付き書式の設定

  • 数式 : =$B6=1, =$B6=2, ..., =$B6=6
  • 書式:塗りつぶし
    • パターンの色:それぞれ異なる色
    • パターンの種類:50%灰色
  • 適用先:
    • 変更前:=$L$6:$CC$15
    • 変更後=$B$6:$CC$15
タスクグループの色付けをする
STEP3

背景色を設定する

縦軸のセルの背景色と文字色を設定します。

  • No タスク名
    • 背景色:黒色
    • 文字色:白色
  • 開始日 終了日 担当者 ステータス
    • 背景色:灰色
    • 文字色:黒色
背景色を設定する
STEP4

データバーを使い、タスク階層を表現する

階層Lvセルにデータバー(+背景色の塗りつぶし)を設定し、タスクの階層がわかりやすくなるようデザインします。

  • 条件付き書式の設定
    • データバー:塗りつぶし(単色)白色
    • 棒のみ表示にチェック
    • 棒の方向:左から右
  • 塗りつぶし
    • 背景色:黒色
データバーを使い、タスク階層を表現する
吉峰
吉峰

「階層レベルが浅いほど、左側にバーを伸ばす」表現をするため、塗りつぶし(背景色)を併用しています。

見出し・パラメータ入力欄のデザイン

縦軸の項目と、横軸に色をつけ、チャート全体のデザインを整えます。プロジェクト開始日のようなパラメータ入力欄にも色をつけます。

ここではすべてのセルの背景色を灰色、文字色を白色としました。

見出し・パラメータ入力欄のデザイン

使い方|タスクの追加・設定変更方法

色分けの設定をしたExcelガントチャートの使い方や設定の変更方法について説明します。

 

タスクを追加・編集する手順

設定したExcelガントチャートにタスクを追加する場合は既存の行のコピー&ペーストで下に行を追加し、内容を書き換え ます。

吉峰
吉峰

テーブル機能を活用すると、コピペ不要でタスクを追加できるようになります。

No列(タスクNo)には、1.2.3のような.(半角ピリオド/ドット)区切りで階層を表現した番号(文字列扱い)を入力します。

文字列として入力する

No列に入力する番号は、標準状態だと「数値」として認識される場合と「文字列」として認識される場合があります。
11.2の場合は数値、1.2.3の場合は文字列になります。

すべてを文字列として認識させるには、以下のいずれかの方法があります。

  • 入力時に先頭に'(シングルコーテーション)を記入する
  • 列の表示形式を文字列に設定する
 

区切り文字の変更

No列の区切り文字を変更したい場合は、No(Lv1)階層Lvの関数を書き換えます。

区切り文字を.から-に変更したりできます。

 

色の変更

タスクグループを表現する色として、テーマ色を使用していれば、テーマ色の変更操作で、簡単に一括変更できます。テーマ色の変更は、ページレイアウトタブの配色から行えます。

カラーパレット中のテーマ色

まとめ|ガントチャートは色分けで見やすくできる

Excelのガントチャートは、書式設定や条件付き書式設定を複数組み合わせること で、設定・管理しやすく、見やすい色分けが可能 となります。

Excelでガントチャートを作成する方法や、実装できる機能についてはこちらにまとめています。タスクの追加や並び替えしやすくすることも可能です。