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脱エクセルでの移行先の選び方を解説!【代替ツールの分類比較】

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  • 「脱Excelを視野に入れているが、移行先となるツールがわからない。
  • 「Excelの代替ツールの選び方が知りたい。
  • 「移行した場合、どんなメリットがあるのか知りたい。

このように悩んでいる方は多いのではないでしょうか。

実は、ツール選びで失敗する原因のほとんどは、移行先を探す前に 何を解決したいか を整理できていないことにあります。Excel(エクセル)の欠点をすべてカバーできる 「完全上位互換」のツールはほぼ存在せず目的に合わないものを選ぶと、移行後も業務の非効率は解消されません。

この記事では、Excelを10年以上ビジネスの現場で使い続け、さまざまなツールの導入・検討を経験してきた筆者が、移行先となるツールの種類・比較・選び方をわかりやすく解説します。

吉峰
吉峰

化学物質規制など新たな社内対応が必要になった際、ツール選定や運用システムの構築に取り組んだことがあります。かなりの時間を費やしましたが、「最近 導入したツールでは対応できない (ただし 使ってない機能はたくさん含まれていた「新規ツールを選ぶにしても まったく候補がわからないとなってしまった苦い経験があります。

バックオフィス業務の効率化を考えている中小企業の方は、ぜひ参考にしてみてください。

結論|目的別オススメ移行先

脱Excelをする場合の、目的別のオススメ移行先は以下のとおりです。

それぞれの詳しい選び方比較は、この後の章で順を追って解説していきます。

 

活Excel(併用、連携)という選択も

「脱Excel」という言葉を聞くと、「Excelを完全にやめなければならない」と思う方も多いかもしれません。しかし、必ずしもExcelを全廃する必要はありません。

Excelと他のツールを うまく組み合わせて使い続ける「活Excel」 という選択肢もあります。

 

「脱Excel」と「活Excel」の違い

脱Excelと活Excelの違いをざっくりと整理すると、次のようなイメージです。

内容
脱Excel代替ツールに 完全に乗り換える
活ExcelExcelを使いつつ、 連携ツールを部分的に導入 して補う

たとえば、「データの入力・集計はExcelのままにして、共有・承認フローだけ別のツールを使う」といった形が活Excelの典型例です。
「社内の申請業務だけ kintone に移行し、集計作業はExcelで継続」のような、移行コストを最小限に抑えつつ、承認フローのペーパーレス化に成功した事例もあります。

吉峰
吉峰

「RPAによってExcelと別アプリを連携し、業務を自動化する」というのも活Excelに相当します。

 

活Excelのメリット

活Excelには、次のような利点があります。

  • 導入コストを抑えられる

    新しいツールへの完全移行には、初期費用・教育コスト・移行作業など多くの手間とお金がかかります。
    活Excelの場合、これらのコストを必要とせずスモールスタートが可能です。

  • カスタマイズ性が高い

    関数や Power Queryマクロ/VBAのように、
    Excelには独自にカスタマイズできる機能が標準搭載されています。
    「こんな機能があったらな」「この動作をちょっとだけいじりたい」と思うようなことにも対応しやすいのが強みです。

  • 特定のベンダーに依存しすぎない

    クラウドサービスはサービス終了や値上げのリスクが伴います。
    Excel(Microsoft)をベースに置くことで、他社サービスへの依存度を下げ、リスクを低減できます。

 

「脱」と「活」は二択ではない

「脱Excel」か「活Excel」かを、最初から完全に決める必要はありません。業務によって向き・不向きが異なるため、 一部の業務は専用ツールに完全移行しつつ、別の業務はExcelと連携して使い続ける という、ハイブリッドな運用が現実的なケースも多くあります。

まずは「どの業務に課題があるのか」を整理することが、ツール選びの第一歩です。 次の章では、移行先となる代替ツールの種類について詳しく解説します。

代替ツールの種類と比較

脱Excelの移行先となる Excelの代替ツール には、大きく分けて以下の 3種類 があります。

  • A. 専用業務SaaS
  • B. ノーコード/ローコード業務アプリ
    • B-1. 情報共有特化型
    • B-2. アプリ開発特化型
  • C. 本格DB/自社システム
代替ツールの種類
吉峰
吉峰

Excelの代替ツール候補は数多く存在するため、ツール選びだけで時間を浪費しかねません。まずは大まかな分類を知っておくだけでも、選択肢を絞れます。

SaaSとは

SaaS(サース/サーズ) とは、Web経由で利用できるクラウド型のソフトウェアサービスのことです。
従来のようにローカル(自社のパソコン)やオンプレミス(自社のサーバー)
ソフトをインストールする必要がなく、Web環境さえあればすぐに使い始められます。
上記の専用業務SaaSやノーコード/ローコード業務アプリはこれに該当します。

SaaSを使う主なメリットは以下の通りです。

  • 契約後すぐに使い始められる(インストール・初期設定が不要)
  • アップデートが自動で反映される(法改正への対応なども含む)
  • Web環境があればどこからでもアクセスできる(リモートワークや複数拠点での共有に強い)

※ SaaSと似た言葉に iPaaS(アイパース) があります。
複数のSaaSアプリ同士をつなぐ「橋渡し役」のサービスです。
(例:ZapierやMake)SaaS同士の連携を自動化したいときに活用されます。

 

A. 専用業務SaaS

特定の業務に特化して作られた、クラウド型のWebサービスです。経理なら経理、勤怠管理なら勤怠管理というように、その業務のためだけに設計されています。

法改正やトレンドの変化にはベンダー側が自動で対応 してくれるため、
専門知識が必要な業務ほど恩恵を受けやすいです。
一方で、自社独自のやり方に合わせるカスタマイズはしにくく、
他のシステムとの連携が限られる場合もあります。

吉峰
吉峰

「会計ソフトを導入したら、税制改正への対応が自動でアップデートされて助かった」という声はよく聞きます。専門知識が必要な業務ほど、専用ツールの恩恵を受けやすいです。

【向いているケース】

  • 会計・給与計算・勤怠管理など、法律や社会のルールに基づく定型業務
  • 自社独自のやり方に固執せず、世の中の標準的なやり方に合わせたい場合
 

B. ノーコード/ローコード業務アプリ

ノーコード/ローコード業務アプリ は、情報共有やデータ管理に特化したSaaS型のWebサービスです。専用業務SaaSと異なり、 汎用的にさまざまな用途に使える 点が特徴と言えます。

主に以下の2種類に分けられます。

  • B-1. 情報共有特化型 : 「情報・ナレッジの共有と整理」を主な目的としたツール
  • B-2. アプリ開発特化型 :「業務自動化、構造化データの蓄積」を主な目的としたツール
吉峰
吉峰

アプリ開発特化型では「業務アプリ作成ツール」「厳格なデータベース」としての側面が強くなります。

B-1. 情報共有特化型

情報共有特化型のノーコード/ローコード業務アプリは、「情報・ナレッジの共有と整理」を主な目的としたツールです。

文章・画像・動画など、形式がバラバラなデータを柔軟に扱えます。
ドキュメント作成やExcelの延長線上で使えるため教育コストが低く、
現場に浸透しやすいのが強みです。
自由度が高い分、運用ルールを決めないとデータが散らかりやすい点には注意が必要です。

吉峰
吉峰

イメージとしては、OneNoteやEvernoteのようなものですが、ノートや情報を整理しやすいのが特徴です。

【向いているケース】

  • 社内Wiki・ナレッジベースを構築したい場合
  • プロジェクト管理、議事録、マニュアルなどの情報を体系的に整理したい場合
  • テキストや画像など、多様な形式のデータを一元管理したい場合

B-2. アプリ開発特化型

アプリ開発特化型のノーコード/ローコード業務アプリは、「業務プロセスの自動化・構造化データの蓄積」を主な目的としたツールです。「業務アプリ作成ツール」や「厳格なデータベース」としての側面が強いと言えます。

データの入力形式を厳格に決められる ため入力ミスや漏れを防ぎやすく、
承認フローや申請ワークフローなどの業務の流れをシステム化できます。
ただし、カスタマイズしすぎると属人化などのリスクが大きくなるため、
シンプルな設計を心がけることが大切です。

吉峰
吉峰

ノーコード/ローコードなので、Excelのマクロ/VBAでシステム開発するよりも難易度が低く、比較的、属人化・ブラックボックス化リスクが小さいです。

【向いているケース】

  • 受注管理・在庫管理・稟議申請など、決まった手順で進む業務
  • Excelの関数やマクロ/VBAが複雑化して、属人化・ブラックボックス化している場合
  • IT部門に頼らず、現場主導でDXを推進したい組織

補足|「入力タイプ」による違い

同じノーコードアプリでも、データの入力形式にはいくつかのパターンがあります。

入力タイプ特徴データ単位のイメージ
フォーム型事前に用意したフォームにデータを入力する1フォーム=1件のデータ
スプレッドシート型表のセルにデータを入力する1行=1件のデータ
ドキュメント型文章の中に表を挿入してデータを管理する。表は、カンバン・カレンダーなど複数の表示形式に切り替えられるものが多い1ページ=1データ or 表の1行 = 1データ
吉峰
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アプリ開発特化型には フォーム型情報共有特化型には スプレッドシート型ドキュメント型 が多い印象です。

 

C. 本格データベース / 自社システム

本格データベース / 自社システム は、社内の業務に合わせてゼロから構築(スクラッチ開発)する社内専用システムです。クラウドサービスとして構築する場合と、自社サーバーで運用する場合(オンプレミス)があります。

制限なしのフルカスタマイズが可能 で、数百万件以上の大量データの処理にも対応できます。
ただし、開発には数百万円規模のコストと専門エンジニアが必要なため、
基本的には大企業向けの選択肢です。

【向いているケース】

  • システム自体が自社サービスの核になる場合(予約サイト、独自の解析アルゴリズムなど)
  • 扱うデータ量が膨大(数十万行以上)で、SaaSの制限に収まらない場合
 

3種類の比較まとめ

専用業務SaaS、ノーコード/ローコード業務アプリ、本格DB/自社システムの3種類を比較すると、以下のようになります。

A. 専用業務SaaSB-1. ノーコード/ローコード業務アプリ(情報共有特化)B-2. ノーコード/ローコード業務アプリ(アプリ開発特化)C. 本格DB/自社システム
代表ツールfreee、Salesforce、KING OF TIMENotion、Googleスプレッドシートkintone、AppSheetSQL Server、AWS、独自開発
主な目的特定業務の標準化・効率化ナレッジ蓄積・情報の見える化業務プロセスの自動化・データの蓄積独自システムの構築・大規模処理
導入コスト低〜中
カスタマイズ性
業務自動化
データの信頼性△〜○
吉峰
吉峰

データの信頼性とは「データベースとしての厳格さ」を意味します。 データの信頼性が低いのは、逆に言うと「自由度が高い」ということです。

3つの比較まとめ
 

簡易フロー:どのツールを選べばいい?

3種類のツール選びで大まかに判断するためのフローは次の通りです。

簡易フロー|どのツールを選べばいい?
吉峰
吉峰

まずは自社の業務課題を整理し、このフローに当てはめてみるのがオススメです。 次の章では、各カテゴリの代表的なツールを紹介していきます。

オススメの代替ツール

カテゴリ別にオススメのツールを紹介します。選定のポイントは 「実際の現場で使いやすいか」 です。

 

A. 専用業務SaaS

専用業務SaaSは、特定の業務に特化したツールです。主に以下のようなツールがあります。

  • 経理ツール
  • 勤怠管理ツール
  • 顧客管理(CRM)ツール

経理ツール

経理ツールは、日々の取引の記録から決算書の作成まで、会社のお金の流れを管理するツールです。正確な経理処理は、税務申告や資金繰りの把握に直結するため、ミスが許されない業務に位置します。

経理業務は、 電子帳簿保存法やインボイス制度 など、
法律に関わるルールが多い領域です。
主要な経理SaaSはいずれもこれらの法令に対応しており、
法改正のたびに自分でシステムを修正する手間が生じません。

サービス名主な特徴・強みオススメの人 / 組織
freee会計- 家計簿感覚の 直感的でわかりやすい操作性
- AIによる高い 自動仕訳精度
- 新設法人や小規模事業者 (1〜5名)
- 経理知識が少ない初心者
マネーフォワード クラウド会計- 給与や勤怠などシリーズ間の 連携力が非常に強力
- 経営分析レポート が充実
- 従業員10名以上の中規模企業
- データを経営判断に活かしたい企業
弥生会計 オンライン- 伝統的な帳簿形式で 信頼性と安定感 がある
- 月額料金が比較的安い
- 既存の弥生ユーザー
- 正確な記帳を重視する製造業や建設業

勤怠管理ツール

勤怠管理は法定帳簿の1つである「出勤簿」と深く関係する業務であるため、専用ツールの導入が強く推奨 されますExcel管理では法令違反につながるリスクが大きくなりやすい

勤怠管理ツールを選ぶ際は、
自社の就業規則(丸め処理や深夜またぎなど)を正確に再現できるか を必ず確認しましょう。
既存の給与ソフトとAPI連携ができるか も、業務効率化を図る上で重要です。

サービス名主な特徴・強みオススメの人 / 組織
freee人事労務- freeeシリーズとの連携 が強力(勤怠データをそのまま給与計算に反映、など)
- 打刻状況のリアルタイム共有ができる
- 従業員への不備の自動通知機能あり
- freee会計を既に利用している企業
- 勤怠・給与・会計でデータ連携したいスタートアップ・中小企業
KING OF TIME- 市場シェアNo.1 の実績
- 非常に高いカスタマイズ性
- 打刻方法のバリエーション が豊富(生体認証、ICカード、入退室管理連携など)
- 企業独自の複雑な集計ルールが多い企業
- 拠点数・従業員数が多い現場
- 指紋や顔認証などで確実な本人確認を求める企業
ジョブカン勤怠管理- 自社の状況に合わせて機能をカスタマイズして利用 できる柔軟な料金体系
- 業界特有のニーズ(医療業界向けの「様式9」作成など)に応える機能も充実
- 操作が比較的簡単
- 必要な機能だけを選んでコストを抑えたい企業
- 複雑なシフト管理が必要な業種
- ITに不慣れな従業員が多い現場

顧客管理(CRM)ツール

顧客管理(CRM:Customer Relationship Management)ツールは、顧客の基本情報・購買履歴・問い合わせ履歴などを一元管理するツールです。顧客との関係を継続的に強化することで、リピート率の向上や営業活動の効率化につながり、会社全体の業績最大化に直結します。

吉峰
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「江戸時代の商人は、火事になったとき真っ先に顧客台帳を持ち出した」と言われるぐらい、ビジネス上で顧客情報は非常に重要です。

営業担当者が直感的に使えるUI・UXかどうか と、
既存の会計ソフト等と連携できるか の2点がポイントです。
機能の多さだけで選ばないようにしましょう。

サービス名主な特徴・強みオススメの人 / 組織
Salesforce (Sales Cloud)- 世界・国内シェアトップ の導入実績(15万社超)
- 営業・サービス・マーケティングデータを一元化
- 売上向上に役立つ強力な機能(AIによる売上予測やリード管理)あり
- 世界基準のノウハウ・高度な分析機能を活用したい企業
- 事業規模に応じた拡張を計画している企業(中小・スタートアップ向けプランあり)
HubSpot CRM- 無料で利用可 (100万件までのコンタクト管理や取引のトラッキング)
- 外部ツール(メールやカレンダー等)とのAPI連携可能
- 直感的に使える操作性
- コストを抑えて導入したい企業
- マーケティング・営業・サポートの情報をシームレスに連携させたいチーム
esm (eセールスマネージャー)- 定着率95% を誇る国産ツール
- 専任チームによる伴走型の定着サポートあり
- スピーディーな導入(約2.5ヶ月)が可能
- 各種ワークフローやビジネスチャットとのAPI連携も豊富
- システムの定着を最重視する企業
- ITに不慣れな営業現場
- 手厚い導入支援やオンボーディングを求める組織
 

B. ノーコード/ローコード業務アプリ

自社独自の情報管理や業務フローの効率化には、 ノーコード/ローコード業務アプリ が活躍します。ツールによって得意なことが異なりますが、選択の基準は大まかに、「情報整理が目的か、業務自動化が目的か」 です。

ツール名
【特化タイプ】
主な特徴オススメの人/組織
Notion
【情報共有】
- ドキュメント・Wiki・データベースを統合 したもの
- ページ中にデータベースを埋め込む 「ドキュメント・ファースト」 思想で自由度が高い
- ナレッジ共有やWiki構築 を主目的とするチーム
- 柔軟に情報を整理したいクリエイティブ職
Googleスプレッドシート
【情報共有】
- 代表的なクラウドスプレッドシート
- 導入ハードルが低い
- 共同編集やデータの受け渡しが容易
- 表計算ベースで 手軽にデータ共有・管理をしたい個人 / 中小企業
- データの即時共有を求める人
Airtable
【中間】
- スプレッドシートの操作感を持つデータベース
- 厳格なデータ構造(データ・ファースト)
- 強力な連携・自動化機能を備える
- 複雑なデータ管理 (CRM、在庫管理など)を重視する大規模チーム
- 構造化されたプロセスを好む現場
Coda
【中間】
- 「ドキュメントの中にアプリを作る」 感覚のツール
- アクション数式やボタン を使ったデータの直接操作、外部連携の自動化が可能。
- 自動化やインタラクティブな内部ツール を構築したいテック系チーム
- 高度な計算が必要な業務
kintone
【アプリ開発】
- 国内SaaSの代表格
- 人事・労務・経理などの バックオフィスの業務効率化 に強い
- 現場主導のデジタル化(市民開発)に適す
- 日本のビジネス習慣 に合わせて、IT部門に頼らず現場で効率化を進めたい組織
AppSheet
【アプリ開発】
- Googleのノーコードプラットフォーム
- クラウド上で安全なアプリケーション構築が可能
- 使用者やデータの拡張性も高い
- Googleのクラウド環境を活かしたい人
- 現場の課題を自ら解決したい開発者

ノーコード/ローコード業務アプリの中でも、以下のツールが代表的です。

  • Notion
  • Googleスプレッドシート
  • kintone

Notion:ドキュメントとナレッジの統合管理

Notionはドキュメントとデータベースをひとつのツールにまとめた「オールインワン・ワークスペース」です。

吉峰
吉峰

Notionのデータベースは表、カレンダー、カンバン、ギャラリーなど、用途に応じて表示形式が切り替えられます。

【主な特徴】

  • 自由なドキュメント作成: ブロックベースの直感的な操作で、メモ・マニュアル・議事録を体系的に整理できる
  • 非構造化データの管理: 画像・動画・デザインデータなど、形式の異なるデータを一元管理するのに適している
  • 高い検索性と整理: ページを階層構造で管理でき、ナレッジの蓄積やWiki作成に強みを持つ
  • 同時編集: 複数人がリアルタイムでドキュメントを編集できる

【こんな人 / 組織にオススメ】

  • 社内WikiやナレッジベースをExcelのシートで管理していた組織
  • プロジェクトの仕様書・タスク・ドキュメントを一箇所に集約したいチーム
  • クリエイティブな作業やアイデア共有が多い職場
  • 日々のタスクとプロジェクトノートを整理したいフリーランス・個人事業主

Googleスプレッドシート:リアルタイム共同編集と高度な数値集計

Google Workspaceの一部であるスプレッドシートは、クラウド動作の表計算ツールです。Excelに近い操作感なので、 乗り換えの学習コストが低く なります。

吉峰
吉峰

GmailやGoogleカレンダーのようなGoogleのサービスとの連携にも強い点は魅力です。AIのGeminiとも相性が良いです。

【主な特徴】

  • 強力な計算・分析機能: 豊富な関数・ピボットテーブル・グラフ機能で、大規模なデータ処理にも対応できます
  • リアルタイムの共同編集: 複数人での同時作業が安定して動作し、「ファイルの上書き問題」が解消されます
  • Google連携の強さ: Gmail・Googleカレンダー・Googleドライブとネイティブに連携でき、日常業務のフローに組み込みやすいです

【こんな人 / 組織にオススメ】

  • 売上集計、統計分析、予算管理など、数値処理が中心の業務を行う人
  • 既にGoogle Workspaceを導入しており、メールやカレンダーと密に連携したい組織
  • 頻繁にデータの同時更新が必要なチーム

kintone:業務プロセスの管理とビジネスアプリ開発

kintoneは、プログラミングなし(ノーコード)自社の業務に合ったアプリを作れるプラットフォームです。「脱Excel」の移行先ツールとして、特に中小企業での導入実績が豊富です。

吉峰
吉峰

「Excelで管理していた受注フローをkintoneに移したら、入力漏れや転記ミスがほぼなくなった」という事例が多く報告されています。

【主な特徴】

  • 業務プロセスの見える化: ワークフロー(承認プロセス)やステータス管理の機能が充実しており、業務の流れをシステム化できます
  • 構造化データの管理: 顧客情報・在庫データ・案件管理など、決まった形式のデータを蓄積・一元管理するのに適しています
  • 高いセキュリティ: IPアドレス制限・ログイン端末の制限・詳細なアクセス権限設定など、ビジネス利用を前提としたセキュリティ機能を備えています
  • 拡張性: プラグインやAPIを使って、標準機能を超えた部分も柔軟にカスタマイズできます

【こんな人 / 組織にオススメ】

  • 煩雑な業務フローをシステム化したい中小企業や部署
  • 顧客管理や案件管理など、部門横断的なデータ管理を効率化したい組織
  • 機密性の高いデータを扱うため、厳格なアクセス制御を必要とするチーム
 

ツール選びのチェックポイント

どのツールを試す場合にも共通して確認しておきたいポイントをまとめます。

【導入前に確認すること】

  • 課題解決に必要な機能が使えるか
  • ライセンス料・利用料などの導入コストは予算内に収まるか
  • 使いたい時期までに導入が完了できるか
  • 試用期間(無料トライアル期間)があるか
  • サービス終了のリスクは小さいか(以下が目安になる)
    • サービスの運用実績・歴史
    • 導入実績や利用企業数

【試用期間中に確認すること】

  • 求めていた機能が問題なく動作するか
  • 操作性に問題はないか (教育コストが大きくならないか)
  • Excelからの乗り換えはスムーズにできそうか(Excelファイルの一括読み込み機能の有無など)

ツールのスペックや詳細な機能比較は、各社の資料請求ページや公式サイトで確認できます。 複数のツールを同時に比較する場合は、一括資料請求サービスを活用すると効率的です。

脱Excelの進め方

脱Excelを成功させるには、いきなりツールを導入するのではなく、段階を踏んでスモールステップで進める ことが大切です。大まかな流れは以下のとおりです。

  1. 課題の洗い出し :今のExcel運用のどこに困っているかを言語化する
  2. ツールの候補選定 :課題を解決できるツールを2〜3つ絞り込む
  3. お試し運用 :無料トライアルを活用し、実際の業務で使い心地を確かめる
  4. 採否の決定 :試用結果をもとに本格導入するツールを一本に絞る
  5. ツールの移行 :一部の業務・チームから段階的に切り替える

各ステップの詳しい進め方は、以下の記事で解説しています。
» 脱Excelの進め方・手順解説

なぜ脱Excel?

「脱Excel」はExcelの限界突破の方法の一つです。Excelは非常に優れたツールですが、業務が複雑になるにつれて限界が見えてきます。主な弱点は次の2点に集約できます。

  • ① アプリとしての限界
    複数人での同時編集や、他のシステムとのデータ連携が苦手です。
    リモートワークの普及により、この弱点が表面化しやすくなっています。
  • ② カスタマイズによるリスク
    関数やマクロを使い込むほど、担当者しか触れない ブラックボックス化・属人化 が生じがちです。
    引き継ぎや法改正対応のたびに、大きな工数が発生します。

Excelの問題点と限界については、以下の記事で詳しく解説しています。
» Excelの限界を徹底解説

 

脱Excelで得られるメリット

代替ツールに移行し脱Excelすることで、Excelの弱点(上記の2種類)をまとめて解消できる可能性があります。

  • ① ツールの限界を超える:業務効率化・ミスの削減

    クラウド型のツールに移行することで、
    複数人がリアルタイムで同じデータを参照・編集 できるようになります。
    「最新版はどれ?」「誰かが上書きしてしまった」といったトラブルがなくなり、
    確認作業や修正対応にかかる時間を大幅に削減できます。
    専用業務SaaSであれば、法改正への対応も自動的に反映される点が安心です。

  • ② カスタマイズのリスクを解消:属人化・ブラックボックス化の防止

    専用業務SaaSは業務に必要な機能があらかじめ整備されているため、
    複雑な関数やマクロ/VBAを自作する必要がありません。
    ノーコード/ローコード業務アプリ も基本機能が充実しているだけでなく、
    アプリ開発を行う場合でもExcelと比べて難易度が低いため、
    担当者が変わっても業務が止まらない、引き継ぎしやすい環境を作りやすくなります。

ただし、どのツールを選ぶかによって解消できる課題の範囲は異なります。 たとえば専用業務SaaSは属人化リスクがほぼありませんが、ノーコード/ローコード業務アプリでは複雑なカスタマイズをしすぎると属人化のリスクが残るので注意が必要です。

吉峰
吉峰

「どの弱点を解消したいのか」を明確にしたうえで、自社に合ったツールを選ぶことが、脱Excel成功の鍵と言えます。

まとめ

この記事では、脱Excelの移行先となるツールの種類と選び方を解説しました。

移行先のツールは、大きく次の3種類に分類されます。

  • A. 専用業務SaaS :経理・勤怠・顧客管理など、特定業務に特化したツール
  • B. ノーコード/ローコード業務アプリ :情報共有や業務自動化に使える汎用ツール
  • C. 本格DB/自社システム :大企業向けのフルカスタム開発

ツールを選ぶときに大切なのは、 「何を解決したいか」を先に決める ことです。移行先を探す前に、今のExcel運用のどこに困っているかを整理しておきましょう。

「脱Excel」は必ずしも「Excelを完全にやめること」を意味しません。
Excelと他のツールを組み合わせて使い続ける 「活Excel」 という選択肢も、
特に移行コストを抑えたい中小企業には現実的な方法です。

吉峰
吉峰

「まずは申請フローだけkintoneに移行して、集計はExcelのまま」といったスモールスタートで成果を出している企業も多くあります。

「完全移行か、部分導入か」を最初から決める必要はありません。 業務ごとに向き・不向きを見極めながら、自社に合った形で少しずつ進めていくことが、脱Excel成功の近道です。

各ツールのスペックや詳細な機能については、各社の公式サイトや無料トライアルで確認することをオススメします。複数のツールをまとめて比較したい場合は、一括資料請求サービスを活用すると効率利便的です。